NHK杯丸山-三浦戦 解説(深浦九段)

先日のNHK杯「丸山-三浦」戦をビデオで見ていた。

戦いは横歩取りの戦いになり、両陣ともに中央二段面に玉がかまえて
左右に金銀を配置した陣営。

飛車が浮いている中で、角もわりと早く中段に打って
ゴニョゴニョと主導権争い。
割と歩が前に出ていっていないし、その下には金銀が
くっついていて、スキがない感じ。
「この形は玉の小ビンが急所中の急所(深浦九段)」
ということもあり、陣形がもり上がるのではなく、互いの低い陣形の
間で大駒と歩一枚か二枚と、桂馬でポジショニング争いをする感じにみえた。

このあたりは僕には分かり難いところだけれど、

深浦九段によると「互いに右の桂馬の活用を狙いたい」とのこと。

深浦九段の開設で勉強になったのが、角と飛車が桂で両取りにできる並びになったときに
角を切って3七の桂馬を取り、その桂を飛角両取りに打つ。
で、取った角の打ちどころは2八。と

そういうところまでは全然僕にはみえていない。

将棋の勉強をどういう風にしていこうか考えてしまった。。


この将棋も終盤のところのお互いの迫り合いは
この将棋もすごかった。
特に丸山九段が1五に角を出たあたり
「(これで後手は)4筋も5筋も行きたい放題ですね。(深浦九段)」
「きわどく勝ちにいきましたね。(深浦九段)」

後手が5七に桂成って、4六金と2五角が4七の地点を狙って、
先手玉が4九にいてはすぐにでも詰みそうな感じもしたけれど
先手の深く5一に入った馬が、後手玉を上に逃がさない手だった。

よくみると、先後両陣とも1筋と9筋の駒が動いていない。。<深浦九段>
横歩取りで玉形が薄い将棋は、単手数で終わることがおおいけれど
この将棋は中盤戦が長く、神経戦でもあったが、丸山九段が最後まで完璧に
指し続けたという印象でした。